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  • Igor Pro で TeX を使う

    Igor Pro を使って描いたグラフ中の凡例や軸ラベルに TeX の表現を使うには,例えば\$WMTEX$x=G_{\rm M}^{-1}(y)$/WMTEX$のように入力すれば良い。 WMTEX は Wavemetrics 社版の TeX という意味なのでしょう。 Wavemetrics 社の Igor Pro は元は Macintosh 用に開発されたのですが,Apple 社のパソコンが ARM プロセッサに完全に移行したことで,maOS 版の Igor Pro の開発を継続することは経済的に不可能になったとのことですね。

  • NumPy で直積を計算する

    NumPy の numpy.outer() メソッドでは一次元配列の直積 (outer product)(結果は二次元配列=行列)を計算できますが,例えば二次元配列と一次元配列の直積(結果は三次元配列)を直接計算することができません。 いろいろな情報が出回っていますが,numpy.multiply.outer() メソッドを使うのが一番分かりやすいようです。このメソッドを使えば m 次元配列と n 次元配列の直積として m × n 次元配列が自然に得られます。 NumPy を使って多重の重みつき数値積分をするとき,直積を使って多次元配列にしてからブロードキャスト機能を使って各要素ごとの計算をし,「@」記号を使って内積計算をするのが分かりやすいと思います。

  • 結晶構造の鳥瞰図投影動画作成

    現行の Apple Silicon / macOS / AppleScript では,門馬・泉の作成した VESTA3 のユーザ操作を記録をすることが困難らしい。以下の方法で結晶構造の鳥瞰図 (bird’s eye view) 動画を作成することを試みた。 閲覧者の嗜好によると思われるが,結晶構造投影図を回転させる動画を見せられるとき,幾何学的な対称軸(正方晶・六方晶・菱面体晶の六方晶表現の場合の c 軸,単斜晶の場合の b 軸など)を回転軸として「斜め上」から見下ろした投影図(鳥瞰図)を見せられることが好ましい。 以下のリンクに示す動画は NIST の標準試料として頒布(はんぷ)された SRM660 シリーズの六硼化ランタンについて以下の手順で作成した。ICDD データベースから *.cif (crystallographic information format) ファイルを作成した。*.cif ファイルを VESTA3 で読み込み,*.vesta ファイルを作成した。 https://takashiida.net/wp-content/uploads/2025/12/LaB6.mp4 (1) 以下のように *.vesta ファイルの中の SCENE セクションのみを書き換えて保存するPython コードを作成した。 上記の Python コードは Anaconda / Jupyter Notebook システムで実行できる。 上記の Python スクリプトで作成される 72 個の…

  • 逆畳込的処理のこと

    逆畳込的処理のことについて解説する記事をアップロードしました。 https://takashiida.net/education/powder-xrd/

  • エアリスさんとミニフレさん(2)

    ミニフレさんの装置のデザインはエアリスさんと比べても美しい(可愛い)と思うけれど,ミニフレさんに付くソフトは,かなりレベルが低めと感じるし,エアリスさんやフェイザさんに付いてくるソフトの方が「まだまし」と思う。科研費Bという種目でミニフレさんを使わせていただくことになったとき 430万円くらいという「衝撃な価格設定」で,ICDD とかでは「え?どうしてそんなに安くできるの?」て話題になりました。エアリスさんは「負けてもらっても800万円くらいの提案で。ブル社さんからフェイザさんを 650万円くらいの提案もされたけど,R社のミニフレさんの「安さ」は,衝撃的でした。ソフトはクソとしか思えないけど。 自分の所属する組織から「個人的に占有的に使える装置」を持つことを許されなくても,他の組織に「使わせてください」てお願いすれば,1時間あたり 1000円 から 20,000 円くらいの使用料金を払えば使わせてもらえたりするでしょ。 シンクロトロン軌道放射光施設や中性子施設,核融合研究所のようなものは「税金の無駄使い」と思われそうだけれど,若い科学者や技術者を育成するために有効という見方もある。私は「税金の無駄遣い」と思う方かも。「シンクロトロン施設の運営者や職員の知的レベルが低すぎる」と思ったからかな?

  • エアリスさんとミニフレさん

    市販されるデスクトップ型粉末X線回折装置としては,Bruker Phaser と Panalytical Aeris, Rigaku MiniFlex が代表的である。 フェイザとエアリス,ミニフレックスには共通して半導体ストリップ型 (PIN フォトダイオード・アレイ型) X線検出器 (semiconductor-strip type X-ray detector; SSXD) が装備される。このタイプの装置のデザインはゼロ次元X線検出器を用いたブラッグ・ブレンターノ型デザインとは少し異なるが,高精度の回折強度測定が必要でない状況ではブラッグ・ブレンターノ型回折装置とほぼ同等の機能を示し,検出効率は従来型装置の 100 倍以上とみなせる場合が多い。このタイプの装置を「擬似ブラッグ・ブレンターノ型装置」と呼ぶこととする。 2025年11月6日にPanalytical Aeris を試用する機会を得た。過去にRigaku MiniFlex を用いて取得したデータと比較した。 Figure 1 Aeris と MiniFlex を用いて収集された Si 111 回折ピークの強度図形。Aeris の強度に比べMiniFlex の強度は概ね 1/5 程度なので,カウント数を 5 倍した値を示している。MiniFlex での強度の低下は,主にソーラ・スリットの開き角が狭いことによる。 Aeris と MiniFlex を用いて記録された Si 111 反射のピーク形状を上図 (Figure 1) に示す。CuKα1 X線による Si 111 回折ピークは…

  • Rigaku MiniFlex 600-C の角度較正

    Rigaku MiniFlex 600-C の角度較正を試みました。現在は 2Θ軸に取り付けられたコイルばねを撤去し,Θ 軸の右下位置に錘を付け,試料台と試料ホルダの間に 0.3 mm 厚さの隙間ゲージをスペーサーとして挿入し,計測制御ユーザーインターフェス SmartLab Studio II の「リアルタイム角度補正」は無効化して測定をするという変則的な方法をとっています。どのような経緯でそのようにすることにしたかをまとめます。 1.角度較正の試み https://takashiida.sadist.jp/public/education/20250728ceramic_practice/20250710-021.pdf 2.0.3 mm スペーサーの挿入 https://takashiida.sadist.jp/public/education/20250728ceramic_practice/20250710-022.pdf 3.Θ 軸への錘の設置 https://takashiida.sadist.jp/public/education/20250728ceramic_practice/20250711-033.pdf 4.Θ 軸錘の追加 https://takashiida.sadist.jp/public/education/20250728ceramic_practice/20250712-021.pdf 5.2Θ 軸コイルばねの撤去・Θ軸錘の設置 https://takashiida.sadist.jp/public/education/20250728ceramic_practice/20250716-021.pdf 6.2Θ 軸コイルばねの撤去・Θ軸錘の追加 https://takashiida.sadist.jp/public/education/20250728ceramic_practice/20250716-022.pdf

  • ミニフレさん(2)

    R 社さんから販売されるデスクトップ型粉末X線回折装置のミニフレさんを 2019 年から使わせていただいていて,その合理的なハードウェアの設計にもデザインの可愛らしさにも好感を持っていたけど,ユーザ・インターフェスには改善の余地があるかも? 「え?ありえないでしょ?」て,「怒っている」ように思われるかもしれないけれど,改善してもらいたいのだよね…本当に素材は良いと思うから…それだけにね… https://takashiida.sadist.jp/public/education/20250728ceramic_practice/20250710-021.pdf https://takashiida.sadist.jp/public/education/20250728ceramic_practice/20250723Rigaku/20250710-022.pdf

  • リガク社のミニフレさん

    2019 年に占有的に使用をさせていただけるようになってから NIST SRM640 標準 Si 粉末の 111 反射ピーク位置が低角側にずれるのはどうして?と5年間以上悩まされていたけれど,こういうことなのかな?

  • 薬包紙の折り方

    「薬包紙の折り方」というキーワードで google 動画検索してトップにヒットする「京都大学 化学実験操作法」  https://www.youtube.com/watch?v=_VfltSRDbUo の折り方は,名古屋工業大学のセラミックス系の学生実験で教えられているらしい方法と似ているのですが,自分が東京大学理学部化学科で習った折り方とも,薬剤師の人に教えてもらった折り方とも全然違います。 長い間「粉末X線回折」を専門としていたので,粉末試料のハンドリングの経験は多い方と思いますし,名古屋や多治見から筑波や瀬戸の放射光実験施設へ粉末試料を運搬したり,実験施設での実験の後に回収した粉末試料を名古屋・多治見に持ち帰ることもありました。 その経験から「薬剤師の薬包紙の折り方」と呼ばれる方法の印象が良く,勧められる方法です。 https://takashiida.sadist.jp/public/education/powder-xrd/520filling.pdf 「京都大学 化学実験操作法」での「薬包紙の折り方」は,個人的な印象として,お勧めできません。